ギャラリー

インタビュー

木村帆香さん×江見ひかるさん

ミュージカル・アカデミーを2012年に卒業した木村帆香さん(写真:左)と、2013年卒業の江見ひかるさん(写真:右)。卒業後も数々のレッスンやワークショップに積極的に参加し、試演会では存在感ある演技をみせて、成長ぶりを強く印象づけています。帝国劇場で上演されたミュージカル『シスター・アクト』等で活躍中の木村さんと、ミュージカル俳優としてのビジョンを明確に持ちながらレベルアップを続けている江見さんに、ミュージカル・アカデミーから得たことを語ってもらいました。
(2014年4月取材)

歌とダンスと芝居づけの1年間 *インタビューは2014年当時の内容のため、カリキュラム・期間等は一部、現在と異なります。

――ミュージカル・アカデミーでの1年を振り返るとどんな時間でしたか。

木村:本当に濃い1年でした。たとえば大学なら4年、専門学校でも2年というところが多いですが、アカデミーは1年制です。(2014年当時)
カリキュラムが詰まっていて、ひたすら歌とダンスと芝居づけの毎日でした。

江見:実際に東宝の舞台を作っていらっしゃる方が、歌、ダンス、芝居を教えてくださるので、とにかく私も、
先生方からの教えを受け取ることに 必死の1年でした。

江見:卒業後の1年間も継続してレッスンを受けさせていただけたので、現役生の時に先生に言われたのはこういうことだったのかと、改めてひとつずつ消化することができました。プロとして舞台に立っている先輩が同じワークショップを受講されていたりもするので、その姿に刺激も受けますね。卒業後のサポート環境があるおかげで、この1年モチベーションを維持しながら前に進んでいくことができたのだと思います。

木村:私は卒業して2年経ちましたが、やはり継続してレッスンを受けたり、試演会でも舞台に立たせていただいています。私が現役生の頃よりも、地方でワークショップを行うなどの新しい企画や、試演会の数も増えています。これからはより一層充実したプログラムになっていくでしょうね。

江見:卒業後のレッスンには希望者全員が受けられるものもあるんですけど、希望者の中から選抜されて受けられるレッスンもあって。

木村:レベルアップを目指して努力してきた人には、チャンスが用意されてるんですよね。

江見:それと、よくアカデミーを卒業したら自動的に舞台に出られると思っている人がいるのですが、そうではなくて。

木村:舞台は実力の世界ですから、出演するにはオーディションに合格しなくては始まりません。オーディションに合格して舞台に出演するための実力をつける、そのための環境がアカデミーにはあるということなんです。

ひとつの作品を作る過程を経験しながら、学んだことを実践していく

――印象的な授業や出会いを教えていただけますか。

江見:私は卒業してすぐに、アカデミーのオリジナル・ミュージカル『ニート・ザ・ミュージカル』という作品で主役をやらせていただきました。アカデミーの試演会の場合、演出、振付だけではなく、その他のスタッフの方も皆さんプロとしてお仕事をされている方たち。舞台をよりよくするためにはどうすればいいのかを考えてくださっている。そんな環境の中で舞台に立たせていただくので、ひとつの作品を作る過程を経験しながら、現役中に学んだことを実践していくことができました。これはアカデミーでしかできない貴重な体験だと思います。

木村:私は卒業してから2年間、週1回受けてきた芝居のワークショップがあるのですが、そこでの先生との出会いがすごく大きいです。 最初にまず、足の裏から始まって自分の身体を下から上へとずっと触っていくんですけど、何のためにやっているのか初めは分からなかった。でも続けていくうちにそれは自分の身体を知るためなんだということが分かってきて、芝居に対する意識や考え方、取り組み方が変わってきました。

1年経った頃、忘れられない体験をしました。 演技のエチュードで、
予測もしない方向に自分の中身がどんどん転がっていったんです。
そこには確かに感情があって、その瞬間を生きていた感覚があって......。
何かがそこで開けたんです。
その後、『この森で、天使はバスを降りた』という作品に出演しました。
1年前にも試演会でやった作品だったのですが、演出家の方から言われたことと、
その芝居のワークショップで得たことが、本番を前にして自分の中で繋がった。
お二人がおっしゃっていたのはこういうことだったのかと、本当の意味で理解することができたんです。
本当に大きな経験をさせていただいたと思います。


歌もダンスも芝居も、すべては自分の身体から発される

――自分自身の変化を実感することはありますか。

江見:私は歌とダンスが大好きでミュージカルをやりたいというところから入ったので、すごく芝居が苦手でした。
でもアカデミーの授業で、自分の中にあるものを活かして役柄を作っていくこと、そしてそれがとても楽しいことだと気づくことができました。
歌ってダンスをすることに満足するのではなく、歌やダンスを通してストーリーを伝えていきたいと思うようになりましたし、
それをもっと突き詰めていきたい、と。ミュージカルや舞台をやっていく上での、目指す方向や考え方ががらりと変わりました。

木村:以前の私は、すごく大人っぽく見られたかったんです。
そう見せようと頑張る自分もいたのですが、先ほどお話しした演技のワークショップに行くようになって、
周りの人から「力が抜けて楽そうになった」と言われるようになったんです。
きっとそれは、自分の中で無意識だったものと山ほど向き合って、
自分の身体のあり方が変わってきたからだと思うんです。
歌もダンスも芝居も、すべては自分の身体から発されることなんですよね。
それに気づいたから、身体にも無駄な力が入らなくなったし、
誰かと比べるのではなく、自分自身と向き合うことが一番大事なんだと気づくことができました。

卒業生二人からのメッセージ

――これから舞台について学ぼうと考えている人にメッセージをお願いします。

江見:私は、アカデミーでいろいろな人と出会いいろいろなことを学んで、新たな自分を見つけることができました。
アカデミーでの時間はすべて、新たな一歩を踏み出す自分のためにあります。
卒業後もいろいろな経験ができるし、その全てが自分の目指す将来、舞台俳優としての未来に向かっていく糧になると思います。

木村:本気でミュージカルをやりたい、舞台に立ちたいと思う人にとって、アカデミーほど恵まれたところはありません。
1年間に凝縮されたカリキュラムをスポンジのように思いっ切り吸収すれば、それだけ早くプロに近づくことができます。
絶対に舞台に立つんだという志を強く持ち、必死に、そして真っ直ぐに自分の力で進み続けた人には、きっとチャンスが訪れると思っています。
そのチャンスを掴める実力をつけるための環境は、アカデミーには十分に整っています。自分の未知なる扉を開くための環境がここにはあるんです。




UP